リノベーションとリフォームの言葉について
- 投稿日:2014年03月01日
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私の「リノベーション」との係わりは、1994年に不動産業界に入り、使いづらい間取りの物件を売り易くするために「間取り変更」を多用するようになっていったことが始まりですが、当時は、新築住宅の場合は「間取り変更」、中古住宅の場合は「リフォーム」と呼んでいました。
その後、本格的なリノベーションに係わるようになったきっかけは、2005年に、社宅を一棟丸ごとリノベーションして、自由設計内装のマンションとして分譲するプロジェクトに参加したことです。
その際、マーケティングとして「リノベーション」という呼称を前面に打ち出していったのですが、その動機としては、表層だけに手を入れた軽微な改修工事との差別化や、その当時多かったリフォーム詐欺のイメージの払拭でした。
また、「リノベーション」と「リフォーム」との違いについては、
・リフォーム=表層だけに手を加えたような元に戻そうとする改修。
・リノベーション=新しく刷新し価値自体を上げること。
のような無理のある解説をしていた覚えがあります。(その後の国交省の定義もこんなような内容だったと思います。)
なぜ無理があるかと言いますと、もともと日本で広く使われてきた「リフォーム・reform/reformation」は、建物の改修・改善・刷新としては自然な英語ではなく、どちらかというと「リノベーション・renovate/renovation」が一般的です。
なので、表層の壁紙を替えただけでも立派な「リノベーション」と言えるでしょう。
つまり、動詞なら「renovate」、名詞なら「renovation」でOKだということになります。
懐かしい2005年に携ったプロジェクトの企業社宅(手前の工事中サイトは別のショッピングモールです。)